現代の捜査と、過去の回想シーンが交互に出てくるんだけど、結局主題として何を言いたいのかがイマイチ伝わってこなかった。

サスペンス的要素を重視するのならば、もっと凝った伏線なり、トリックなりが必要。逆に過去の悲恋を主題に持ってきたいのならば、派手なアクションシーンなどを排除して、もっと落ち着いた雰囲気でゆっくりと語っていくべきだ。 「朝鮮戦争によって、今なお残る心の傷」という、テーマとしてはとてもメッセージ性が強く、面白く描けそうなものだけに残念。

韓国映画＝良作という方程式が自分の中で出来つつあったけど、それは崩されました。 テーマをしっかり伝えずに、派手なアクションシーンを盛り込んでごまかすという、いかにもハリウッド的なにおいがしました。韓国映画のウリ（自分の勝手な認識ですが）は絶妙な心理描写のはず。得意分野でしっかり勝負してもらいたいものです。

と、ここまでけなしまくりましたが、イ・ジョンジェがやたらとかっこよかったので、彼のファンの人は一見の価値あり。あとは、国民的スターのアン・ソンギの演技はさすがの一言でした。