明らかに『セブン』を意識した作品。何故今更『セブン』……?という疑問も浮かんだりして

映像はなかなかキレイなところもあるのだが、何ぶん活かされていない。というか、全体的に消化不良。主人公の物言わぬ娘の存在や、“雙瞳”の設定、双子の姉……面白そうな要素は盛り沢山なのに、どれもこれも意味をもってくるかと思えば肩透かし。これじゃあ、見てる方もガッカリ。結局、あの少女が何をしたかったのかも判らなかったし。この要素たちを上手い事つなげられれば、かなり面白そうな作品なんだが…。冒頭で起こった殺人も、引き込むのに後半では忘れ去られている感じ。大量虐殺のシーンも唐突すぎて何だか……。作品内で浮いてしまっている。本当は見せ場にしたかったんだろうけど……。

主要なキャラが後味悪く死ぬのも、『セブン』意識なのかな?いやはや、『セブン』はなかなか真似できませんぜ、フィンチャー様並の悪趣味さがなきゃ(笑)。大量虐殺は“悪趣味”とはちょっと違うんだよな。“悪趣味”的(“それっぽい”とも言える)ところを入れたかったんだろうが

全体的にそこまでつまらなくはなかったんだが、もう一歩足りなかった。でも、どうしてもこういう“サイコサスペンス”には手が出てしまうんだよなぁ……