[コメント] MUSA −武士−(2001/韓国=中国)
『七人の侍』に連なる名作。☆4.3点。
この映画を甘く見ていた。知らずに『Myth -神話-』と連続して視たが、偶然にも朝鮮と中国の歴史に触れた内容である。『Myth』にある成龍映画故の甘さがこの映画にはない。元(蒙古帝国)・明・高麗それぞれの言葉が飛び交い、それぞれの民族の思惑や「想い」が交錯する見事な脚本。次々と行われる凄惨な戦闘を有無を言わせぬ説得力で描き甘さが全く無く、且つスペクタクルとしても満足できるように工夫されている。
役者が皆骨太なので見応え感がある。この重さは『墨攻』や『Hero 英雄』を凌ぎ、『七人の侍』に匹敵すると思う。ぼく以外にも『七人』を引き合いに出しているコメンテータは多い。『七人』が引き合いに出される映画は殆どがそのパクリ(オマージュ)作品なのだが、この作品は(籠城戦が共通するくらいで)全く独自の世界を築いておきながら、『七人』を彷彿とさせる。それがこの映画の水準の高さを示している。章子怡を登用しておきながら踊りや極彩色に逃げてないのも良い。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。