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[コメント] 真昼の用心棒(1966/伊)

孔子曰く、「のちにホラー第一人者となるルチオ・フルチの作家性の原点がここにあり」と。
氷野晴郎

ムチでひたすらぶつ、すでに息の根がなく倒れてる人間に銃を連射する。のちに眼球ネタを執拗にえぐるフルチの若き(?)日の映像。残虐性の何者でもない。

しかし、乾いた映像美は買いたい。ここでいう「乾いた」とは、古めかしく、荒涼として、それでいてどことなく現実的でもあるような風景のこと。荒野にポツンと置かれてる首領たちの建物、颯爽とした場所に吹く風。これらの乾いた映像は、おそらくセット費の安さから生み出されたある種の奇跡である。

全体を通じてこの作品は、真昼というよりか悪夢のようだった。

(評価:★3)

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