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[コメント] デイズ・オブ・サンダー(1990/米)

クルーズ、キッドマン共に、今観ると隔世の感がありますね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 初期クルーズ主演作の典型を示したような物語の作品で、パターンとして『トップガン』(1986)と何も変わらない展開を見せる。違いは、『トップガン』は戦闘機の方に比重が置かれていたのが、本作ではキャラの方に比重が置かれていると言うだけの違い。クルーズ、キッドマン共に魅力充分で、充分主役を張るに足る存在ではあるのだが、使い方はそのまんまアイドル映画。すっかり二人とも演技派として知られる今日から考えると、隔世の感がある。

 クルーズの格好良さとレースの緊張感と派手さ。それ以外は不必要!とばかりに割り切ったような作りがなされているのが本作の特徴。製作にブラッカイマーが入ってるだけに派手さは充分。ただその分物語そのものは極めて陳腐。展開は『トップガン』とまるで変わらず、挫折から這い上がるのも大変スマート。そしてその挫折にも献身的な美人が傍らに…(やっかみを入れたとしても)出来すぎた物語だ。それをなんの衒いもなくやってしまった。これが受けたと言うことは、1990年という時代の流れを知る上で重要な要素なのかもしれない。

 クルーズの出演はこの前が『レインマン』(1988)および『7月4日に生まれて』(1989)で、本作の後は『ア・フュー・グッドメン』(1992)となる。2年も時間がかかったのは、クルーズ本人の演技派志向は明らかなのに、敢えてこの作品がここで作られた事は、クルーズにとっても極めて不本意で、相当落ち込んだんじゃ無かろうか?と今になって思う。

(評価:★2)

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