[コメント] ドッグヴィル(2003/デンマーク=スウェーデン=仏=ノルウェー=オランダ=フィンランド=独=伊=日=米)
映画としては最高に面白い、でもやっぱりこのお話には馴染めない。だって、こちとらいくら資本主義にどっぷりとは言え、全然プロテスタントの感覚じゃないからなあ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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結局、プロテスタンティズムは暴力によってしかインターナショナルにならない、ってことね。でも、それはいまやアメリカ人以外ならみんなうんざりするほどよく知ってることだろし、アメリカ人にはいくら言っても判らないことだろうし、一体誰にが言いたいんだろう? と思ってしまう。
トリアーは、現代アメリカの問題を「プロテスタンティズムと資本主義」を軸に、それぞれを「暴力と欲望」という「具体的事例」と結び付けて判りやすく解説するけど、それが所詮プロテスタント文化圏の中での話であって、その枠を超えるインターナショナルなレベルには到達していない、ってことか。まあ、そういうことが出来た監督はドライヤーくらいかもしれないけど。
その一方、このテーマをエンターテイメントとして成立させてしまう監督の力量には、素直に感心する。脚本も芝居もいいし、カメラもいい。語り口にぐいぐい引き込まれて、セットはずっと舞台劇のようにシンプルなのに長さを感じさせない。そのうえローレン・バコールなんで、4点。
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