[コメント] ドッグヴィル(2003/デンマーク=スウェーデン=仏=ノルウェー=オランダ=フィンランド=独=伊=日=米)
恐怖症で飛行機に絶対乗らないデンマーク人と、外国に行ってもTシャツ短パンで何にでもケチャップを要求するアメリカ人。この二つが対立しても決して結論は出ない。独裁者がいる国もまた同じ。
この映画で、違った信条を持つ人間たちの共存は無理なのかと少々失望した。 それから結論を出せる絶対的な存在はやはり権力者(暴力)しかいないのかと。
もちろん反面教師にすればいい話なのだが、 人が「貧困」という状況に置かれれば、ああいった本質を見せ合うことは免れないだろう。
戦争とか、災害とか、インフレとか、「豊かでなくなる」ときが来たら、 わたしも生きるために卑しいことすることも厭わなくなるだろうか。 異質なものを悪しき物として排除しようとするだろうか。 宗教に走るだろうか。
ある意味、これはホラー映画だ。 ズームを多用したドキュメンタリーのようだけど、 ナイフで人を刺したらどうなるのかとか、幽霊と遭遇したらどうするかとか、 そういった想像上の不安を映像で見て解消するのがホラー映画の目的だとしたら、 この映画もホラーだ。
まだ不安は解消されてないけど。
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