この映画が古臭いラブロマンスである、って事に突っ込む気は更々無い。だって、予告がアレだけ風臭い（花束持って走る少年、届かぬ愛、戦争が引き裂く男女の仲、他多数）事強調してるんだから、そりゃもう本編はそれを越える風臭さに違いねぇ！と、思いベタな恋愛が大好きな俺は居ても立ってもいられなくなって、とうとう公開終了直前に劇場に駆け込んだ訳です（意味不明

えーっと、母親のラブストーリーと、娘のラブストーリーが運命的に重なって見える、と言うか、全ては運命なんだ！って話でしょ？あのオチだって、要するに「主人公の親父はあの長身の坊主頭のヤツで、先輩は母親の初恋相手の息子」って訳で、母の初恋相手は、母親が幸せで居てくれるようにずっと願ってた訳で、だから彼女が結婚するまで自分は結婚しなかったし、妻子を残して死んじゃった訳ですな（何か台詞から察するに自殺っぽい感じもしたんですが・・・自殺だったら最低な親父ですね）。

とりあえず、一番イライラするのが、回想シーンと現在の物語のシンクロの仕方。シンクロの仕方、と言うか挿入の仕方、と言うか。いや、上手い事シンクロさせてるとは思う。だけど、主人公のあの女の子が二役をやっているが故に、頭の回転の鈍い俺は、突然回想モードに入ったりしてもらったら、「あれ？どうなってんだ！？」と戸惑うばかりな訳です。

話の構成がちょっとばかり、メチャクチャじゃないでしょうか？話がご都合主義な事は別にいいんだけど、こうまでメチャクチャに構成組まれて、延々とダラダラダラダラと同じ様な音楽と雨のシーンを垂れ流してもらっちゃ、何か変な安い予算で作られたテレビの二時間ドラマを見せられている気がして・・・感情移入を拒まれてる感じです。

いや、音楽とかはツボを抑えてる良い音楽だとは思うし、ベトナム戦争のシーンは無意味に迫力あったし、失明したのを気付かせマイと必死になっている男の姿にはちょっとばかり涙出そうになったけど・・・演出がしつこすぎる。特にこの音楽の演出が。「カノン」とかダラダラダラダラ垂れ流されても、僕はギャスパー・ノエの『カノン』だけで十分（謎）なのでちょっとイライラしてくる。っていうかね、「はい、ここで泣きまーす」という過剰な演出がどーも気に入らない。まぁそこに至るまでに完全に取り残された俺が悪いのかもしれないけどさ・・・。

雨の中を走ってる映像とかもそれなりに好きなんだけど、何か映画全体を通してみると、どーしても「良いかも・・・」と言うシーンをつなげただけ、と言う印象が残る。

ででででで、でも！最後に何かきっとあるはずだ。泣かせる演出が。と、頑張って最後まで見たけど、予想通りの結末が待ってただけで、どーもねぇ・・・

初っ端から変な回想の構成にぶっ飛ばされて取り残されてしまった印象。お陰で二時間退屈で退屈で、音楽が耳障りで耳障りで・・・ギャグも『猟奇的な彼女』の時よりも、かなりつまらなくなってるから、「えっ？」て感じで見てたし。。。。

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テコンドー歴数年、って出してアレだけやらせたのならば、テコンドーを用いるシーンを使うべき。例えば、先輩の前でテコンドーを披露したら引かれてしまった・・・とかみたいに。

それから、ベトナム戦争シーンは無意味に金と火薬を使いすぎかと思います。

と、言う訳で・・・前作『猟奇的な彼女』はまぐれだったんでしょうか？