[コメント] ペイチェック 消された記憶(2003/米)
B級の場合はとことん濃いーやつじゃないと許せません。
なんだかポール・バーホーベンの「トータル・リコール」と似通った感覚を味わった。SFにこそ欲しい“行間”や“余韻”、“匂い”が無い。余分なカットは一切なく紋切り型にストーリーは進む。ディックらしさは台無しだがジョン・ウーにはそんな考えはハナから無いのだろう。
これはSF映画ではなく“ジョン・ウー映画”だからそれも良いのかもしれない。しかしケレン味全開なスローとか鳩とかは華のある役者が居て成立するもの。大根ベン・アフレックではチョウ・ユンファやトム・クルーズの域には近づけなかった。悪役も含めて役者のオーラが足りません。
ただでさえ寄りの画が多いのに狭苦しいセットでミエミエのエキストラがたくさん。すんごく安っぽいんですけど。
「M:I−2」くらい徹底してジョン・ウー節爆発してくれれば、それはそれで笑いながら楽しめたんですけどね。苦し紛れに外に出て車とバイクの追っかけっこしたところが皮肉にもジョン・ウーらしい楽しさ。やっぱ題材選び間違えたのでは。
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