[コメント] キートンの恋愛指南番(1931/米)
トーキーの波には逆らえず、順応し切れていないキートン。如何せんキートンが製作にしか携わっていないのだから尚更だ。勿論、要所要所で爆笑できるギャグもある。虎の巻に苦悩し、単なる変態へと化してしまった可哀想な偽紳士…
確かトーキー4作目あたりだったと思います。監督にはキートンのMGM作品にはお馴染みのエドワード・セジウィックが担当。彼もまたトーキーの波に乗り切れていない感じが否めません。喜劇王キートンを最大限に生かしてやろうとするセジウィックとキートンの二人三脚は、お世辞にも上手く働いている言えず、ドタバタ喜劇以上の物にはなっていないと思われます。サイレントにはサイレントの良さがあり、トーキーにはトーキーの良さ、表現方法があると思うのです。やはり、長年サイレントを親しんできたキートンにとっては無理難題だったでしょう。上手く昇華できていません。それが、失敗作と呼ばれる原因だというのは、もはや確実。そう、2,3年で傑作を生み出せと言う方がおかしいのではないかと。そのような過酷な環境に佇んでいたキートンは何を思ったのだろう?
あ、決してギャグがツルツル滑ってるわけではない。ホテルのフロアでのシーンのように…
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