[コメント] ワーズ&ミュージック(1948/米)
物語は、ドレイクのナレーションで進むので、出番はドレイクが多いが、ルーニーとの出会いから、最期までを回想するお話なので、矢張り、ルーニーが主役と言うべきだろう。
また、二人の専属歌手のような役柄でペリー・コモが出演しており、ラストまで沢山出番がある。IMDbで調べると、コモの演技が見られるのは、映画では殆ど本作のみなので、なかなか希少価値がある。逆に、どうしてこの後、映画の世界から遠のいたのか大いに疑問だ。
その他、物語に絡む(本人役ではない役名のある)役柄としては、ルーニーが求婚する相手(歌手)で、ベティ・ギャレット。ダンサーのシド・チャリシー。あと、ドレイクの失恋の相手が年上の歌手のアン・サザーン。ドレイクの友人フェイナーを映画監督リチャード・クワインが演じており、その妹でドレイクと結婚するジャネット・リーなど。20歳頃のジャネット・リーがめっちゃ可愛い。
舞台シーン等の本人役としては次の面子が出てくる。ドレイクとジャネット・リーがデートで入ったクラブで、レナ・ホーン。舞台のジューン・アリソンは、双子の兄弟とのシーン。こゝは歌も踊りもとても可愛い。ハリウッドのパーティにジュディ・ガーランド。このシーンのバンドにメル・トーメ。メル・トーメは指揮者として登場し、パーティ終了後、しっとりと「ブルー・ムーン」を唄う。そして、ジーン・ケリーとヴェラ・エレンのバレエダンス・シーケンスだ。
あと、ドレイクが失恋し、映画館の前を通ると、キューカーの『椿姫』をやっている。ジャネット・リーを誘うが断られ、結局一人で『椿姫』を見るのだが、ガルボとロバート・テイラーのカットも、ワン・カット映しこまれる。
ラストのルーニーの演技はなかなか鬼気迫る。しかし、最後に雨の舗道で倒れ込むのだが、倒れた場所の上にある、ショーウィンドウがちょっと酷い。これがオチとは!さらに、その後に追悼公演のシーンとなり、口上をジーン・ケリーが務める。ペリー・コモが紹介され、彼が「わが心に歌えば」(With A Song In My Heart)を唄うのだが、コモの歌声を分断して、本作のミュージカルシーンのさわりの場面がディゾルブで挿入される処理も、なんだかふざけている。
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