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[コメント] ドーン・オブ・ザ・デッド(2004/米)

名古屋地区では同日公開となった、オーストラリア産ゾンビ映画『アンデッド』を見れば、この映画には何が足りないのかが、よくわかります。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まず、基本となるゾンビ映画の草分け『ゾンビ』がある(その前に『ナイト・オブ・リビング・デッド』があるが、未見なので、参考程度)。ブードゥー物で『サンゲリア』があり、その後数多く出たゾンビ映画は「B級」という路線にシフトし、より残虐無残に人々は食い荒らされていくところに見所が移る。

「娯楽」路線にすすんだ『バタリアン』は、ゾンビがキャラクターとなり、「楽しいゾンビ映画?」という摩訶不思議な映画が生まれ、「オバタリアン」などという流行語の副産物もうまれた。

その後、「13金」や「エルム街」「スクリーム」などのキャラ物ホラーが主流となり、ゾンビも影を潜めたが、最近では『バイオハザード』『28日後...』など、ゾンビものが次々に製作され、それぞれいろいろな工夫が施され、ファンを楽しませている。

そして、この映画だが、大元の『ゾンビ』のリメイクだ、というのだが、見終わった後の感想としては、「何の工夫もない映画だな」ということ。なぞっただけ。

惜しいポイントはある。冒頭の「少女」。ここをもっと追求してくれたら、ずいぶん印象が違うのに。次は「犬」、最後に「船」。あまり今までになかったスチュエーション。「驚いて、追われて、逃げて」というルーティンを繰り返すだけの映画にならない為には、もっと工夫が必要。

で、冒頭の『アンデッド』という映画、同じ「ゾンビ」をテーマにしながら、低予算ながら、ずいぶん楽しい映画でした。私は同じ映画館で「ドーン」と「アンデッド」を二本続けてみるという、ある意味暴挙をしたため、二つの映画の中の「独創性」の差をまざまざと見せつけられました。

(評価:★3)

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