[コメント] 最愛の夏(1999/台湾)
ありえないことをありえることのように思わせてくれる、それが映画という媒体のもちえる力なら、この作品は間違いなくその力をいかんなく発揮している。(注意、レビューは冒頭からラストについて言及)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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敢えなく死んでいった者たちが、ふらりとこの家族の待つ家に戻ってくる。家族も何事もなかったかのようにそれを受けとめる。この監督が描く、生きていくことにどこか不器用な家族は、いつもそんな感じで描かれる。人の命ははかなく、そのはかない命同士が支えあう家族の輪郭もとてもおぼろげである。しかし、その家族の強い願いや思いが幽霊のように残存し、もはや日常ではなくなったはずの「日常」が淡々と続いていく。そこにある種の美を感じた。
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