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[コメント] 炎の大捜査線2(1997/台湾=香港)

こんな作品を高く評価する映画好きは自分だけだと思うので単なる独り言
Bunge

この映画にはアル中の男が登場する。獄中で酒を飲むためなら看守に同性愛の関係を許すような、人間のくずの鑑といった男であり銃身に酒を詰めて飲酒と発砲(自殺)を同時にとげる最期をむかえる。こんな場面を一朝一夕で浮かべることはできない。わたしは芸術映画めいた印象すらおぼえる。悲惨の極地を描いた映画といえばこの作品を真っ先に思い出すのだ。スティーブン・キングの発言を引用する。「ホラーの役割は最悪の世界を体感することで相対的に日常の平穏さを実感すること」と、この作品のアイデンティティはホラー映画に近い。前作はジャッキーチェンやブリジッドリン、アンディラウらを監禁し無理矢理出演させたことで作り上げた悪名高い最低映画だが、そこまでやったからにはそれなりのモチベーションが存在する。炎の大走査線シリーズは片腕ドラゴンシリーズのような、露骨な商業映画ではない。ヤクザも人の子であり表現欲が抑えきれなくなることだってあるのだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)浅草12階の幽霊

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