[コメント] 卒業の朝(2002/米)
感動というより、深い感銘を受けた。この映画の主役は、
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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揺らぐ信念と、それを支える情熱、そしてその情熱の源となる信念に寄せられる信頼、のトライアングルではないだろうか。
教育を舞台にしているが、一人の人間が信念を持って一つの仕事に打ち込んでいくことは、教育だけにとどまらない普遍的なテーマでもある。そして、その信念は、時には優れた結果なりに実ることもあるだろうが、当然、すべてがそうなるとは限らない。
信念を持って取り組んでも失敗はあるだろうし、また信念があるがゆえに挫折感も深いだろう。だが、それでも信念を持って生きていくことの大事さを、人生においてそのことがもたらすものの豊かさを示してくれている。
長い人生において、すべてが上手くいくわけではない、それでもいいではないか、それでも自分の信念に従って、情熱を持って生きていく、そのことが素晴らしい信頼を、人との関係を、歴史を、つむいでいくのではないだろうか。
また、ベルが、父の臨終の際を語ったシーンと、トイレでカンニングを自分の息子に聞かれたシーンは実に印象的であった。一方で歴史は繰り返す、そのことを思わせながらも、人はいつでも新しい歴史の創造にむけて努力を重ねていく、それが長い年月をへて、「進歩」というものにあらわれてくるのかなあ、と思われた。
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