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[コメント] 拳銃の町(1944/米)

これはなかなか良く出来た西部劇。屋内のフルショットとアクション繋ぎ、屋内から窓外を撮ったカット。屋外シーンも、全般にとてもキメ細かく演出されている。
ゑぎ

 オープニング、クレジットの最後に、山の上から撮ったと思しき俯瞰の汽車のカットが来る。これを見た時点で全体の品質が予測できる、というものだ。

 汽車から降り立ったジョン・ウェインは、すぐに駅馬車に乗り継ぐ。御者は、ジョージ・ヘイズ。ヘイズが全編に亘ってコメディパートをしっかり務めている。駅馬車が休憩する中継地の食堂のシーンで、保安官と共に出て来るのが、若きポール・フィックスだ。この後年の名脇役は、本作では脚本にも参加している。悪役側だが、随所に登場する良い役だ。また、この食堂の場面は、人物のフルショットがいい。

 町に着くと、ウェインはサルーンでポーカーに参加する。ポーカーのメンバには、ウォード・ボンドや、ラッセル・シンプソンラッセル・ウェイドがいる。ウェインとウェイドの二人の勝負となった後のウェインの振る舞いがカッコいいのだ。翌日、ウェイドの姉役のエラ・レインズが現れ、街中のウェインに、乗馬のまゝ詰め寄って、拳銃で脅す場面なんかも迫力満点だが、ウェインへの演出はよく行き届いたものだ。本作のウェインは、ガンファイトや殴り合いなどではない場面で、その魅力が存分に演出されていると思う。

 さて、脇役も多彩かつ必要十分な描かれ方だ。町のシーンでは、ヘイズとシンプソンがコンビのように扱われる。ヒロインは、エラ・レインズで、上に書いたように、気の強い西部の娘として描かれるが、もう一人、ウェインを好きになる東部出身のオードリー・ロングの存在もあり、ウェインをめぐって、三角関係となる。また、ロングのお祖母さん役で、エリザベス・リスドンが気難し屋の老婦人を演じる。悪役では、ボンドは悪徳弁護士。レインズとウェイドの義理の父親がドナルド・ダグラスで、この人が黒幕。そして、クレジットには無かったが、レインズの従者のメキシカン役(多分)を、フランク・パグリアがやっていて、目立つ良い役だ。エンディングは、このパグリアとヘイズが二人で締めるというのも嬉しい。全体に人物の動かし方も画面造型も、いちいち納得しながら見た。エドウィン・L・マリンという監督も、再評価すべき人だと思った。

(評価:★4)

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