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[コメント] 極道(1968/日)

コメディー路線のはずが客演の鶴田浩二の登場で変調をきたす。山下・鶴田・若山という名作『総長賭博』の面影はおろか風格も形式もここには無い。
sawa:38

この年、正月第2弾として公開され、後に任侠映画の最高峰とされた『博奕打ち 総長賭博』。

そして3月に本作『極道』シリーズ。8月には『極悪坊主』シリーズ。さらに9月には『緋牡丹博徒』シリーズが開始され、東映黄金期の中核として若山富三郎はとてつもないポジションを得た。

だがその出演本数は年間19本と一種異常な量であり、彼の持ち味とされた軽妙なノリが反面、軽く流しているふうに思えてしまう。『博奕打ち 総長賭博』でみせた確かな演技力を発揮することなく、こういった「軽い」芝居が彼のメインの作品群とされたのが残念である。

何故なら、彼は鶴田や高倉のように一本調子の芝居ではなく、柔軟に役を演じ分けられる役者である事は後年誰もが知っていることであろう。

(評価:★2)

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