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[コメント] コン・エアー(1997/米)

制作側のあらゆる思惑が破綻することによって、却ってバランスが保たれているような映画。嫌いじゃないです。
ぐるぐる

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







思わせぶりな伏線の数々が、「はぁ?それだけかい!」という脱力系の顛末で終ってしまう。個々のエピソードが、全体の展開にまったく影響しない。その最たるものが、思いっきり「ハンニバル・レクター」を想わせる物々しい登場の仕方で期待させるスティーブ・ブシェーミ。う〜ん、どうやらパロディ、ギャグのつもり、ってことらしいけど??? 

要するに、キャストも、脚本も、演出も、ツッコミどころが多すぎて、見ているうちに逆に気にならなくなる、ってことかも。それでもって、作品としての統合的評価なんぞ諦めて、個々のディテールを楽しめるようになる、とでもいうのか。

たとえば、ラストの妻との再会シーン。感動もクソもない、はぁ? という展開の連続で、そもそも、どうして妻子がラスベガスにいるんだぁ? という、もう投げやりとしか思えないものではあるわけだが、ここではそんなことは最早気にならなくなっていて、単純に、ああモニカ・ポッターの脚はかわいいなあ、と思えるのでした。

(評価:★3)

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