[コメント] 4人の食卓(2003/韓国)
悲しき魂のさまよい
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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終盤、遠くでかすかに生活音のする無味乾燥なマンションの情景に、「家族ゲーム」のシュールで不思議なラストが被った。
都市化された乾いた風景のなかで人間の存在が剥離していることに寒気がする。 「粉川哲夫のシネマノート」http://anarchy.k2.tku.ac.jp/japanese/cinema/notes/2004-01.html というサイトで書かれていた“前近代の揺れ戻し”に頷かされる。 「殺人の追憶」にも似た、時代の流れの中で生じた歪みなのだろうか。
たしかに、謎解きが提示されない結末は逆に予定調和とも言えるが、余韻を引きずらせるには十分だった。
女性監督のデビュー作らしいが、色彩抑えた画づくり、音楽のないシーンの緊迫感とキメのシーンでの不協和音の使い方のメリハリなど、憎らしいほど。
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