[コメント] マルサの女2(1988/日)
話が大きくなり過ぎて,マルサが脱税犯を懲らしめる爽快感がなくなってしまった。後味何とも悪し。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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宗教法人が問題となった時期にこのテーマを描いたという点では,暴力団対策を描いた『ミンボーの女』同様に大いに評価したい。
ただ,ラストに象徴されるように,ここに描かれている巨悪は単なる脱税に留まらずそのスケールがあまりに大き過ぎて,脱税の査察を行うマルサの手には余るという何とも空しい無力感が漂い,後味がよくなかった。
その点,第1作はよく出来ており,やり手のモーテル経営者(山崎努)が脱税に関してもかなりの手練れであり,マルサがそれを暴く過程にシンプルに焦点が当たっていて素直に楽しめた。また,この経営者が単なる悪人ではなく人間的にそれなりに深みがあって,宮本信子演じる主人公との心理的な駆け引きも面白かったが,この第2作では,その辺の描き方ももう一つだったと思う。
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