[コメント] 風音(2004/日)
立つ鳥後を濁しまくり。どこか懐かしさを孕んだ土地というのはあるものだが、そこには今も生活を営んでいる人間が住んでいるのだ。土地の祖霊の力で全てが浄化される、などというのは、本土の人間のいい気な夢想に過ぎない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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追って来た昔の夫を刺し殺した妻のために、その男を誰もが判らないようにそっと葬ってやる人と土地のある故郷。
その土地に眠る兄の手紙を千切ってばらまくと、それを優しく受けとめるかのように蝶たちが飛び立ち、兄のドクロの傍らに妹の名の書かれた紙片が舞い降りる、そんな心の故郷。
いったい何なんだこれは?新手のギャグか?
子供たちが余所者にいやに優しいことも含めて、これは原作者の頭の中だけにある「何でも受け止めてくれる」故郷だ。こんな都合のいい場所が現実に存在する筈がない。あったら真っ先に藤岡弘探検隊に探索に行ってほしい、現代の秘境である。
「卑怯な秘境」……我ながら嫌になってくるようなひどいセンスのシャレだね。
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