音楽の世界なら「矢口はメジャーに魂を売った」なんてコアなファンに言われたりするような大ヒットした前作にかなり近い作品。きっと監督自身も気にしていて前作にはあまりみられなかった自転車が土手を転がるシーンや猪に襲われるシーンなど初期の矢口作品からのファンにも気を遣ってる様子。 でも映画の世界で、音楽みたいに一部の人に向けて売れない作品をどんどんつくりつづけることが不可能な事は皆知っているし、新作が観れるでけで幸福なのだ。「あの『ウオーター・ボーイズ』の矢口監督の新作」を見に来た観客にとっても十分満足はいくし、なんたって敵役もスーパーヒーローもいない青春映画を２本続けてヒットさせる事自体がすごいことだと思う。首位打者をとったあとに３割をねらって観客の期待に応えた作品。２作続けてヒットしこれである程度地位は確立したのだから次はコケてもいいから４割ねらって欲しいな。