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[コメント] さすらい(1976/独)

都会のアリス」はモノクロ、「まわり道」は一転、カラーに、そして三部作の最後を締めくくった、この作品が、モノクロでしたね。 という事は......
よちゃく

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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やっぱり「都会のアリス」から、この「さすらい」までの「まわり道」だった!! という事だったんですね。

ちなみにこの作品の中でもヴィム・ベンダース監督は、アメリカ映画(商業映画)に対する、風刺や批判、あるいは嫉妬?を示唆するシーンが出てきます(三部作すべてですけどね)。

それにしても、三部作全てに主演しているリューディガー・フォーグラーさん、お疲れ様でした。                                                     彼ほど、地面に足を立ておまたを開き(体育座りみたいに)手を組んで腹部に置く、この格好の似合う人はいないでしょうね。 それにしてもこの作品では、角度によって「チャップリン」に見えてしまうのは、私だけでしょうか?

のんきに旅を楽しんでいるかのように見える2人、出会いも別れも、必然性を感じなかったけど、カミカゼの最後の置手紙、「変わることは必然だよ」などと、説教調なこといってます(昨晩の討論の答え)。 主人公は、「努力してみる」とつぶやき、ポイッと捨てる、その捨て方に、彼の本当のいいたい事が、顕著に出てると思います。 人間だれしも、変わらなければ生きていけない、そんな事は誰でも知ってる。 でも、変われない、というか変わりたくない、でも自分なりにやってみるよ、というのが彼の本音ではないでしょうか? 

いろんな人との出会いや、カミカゼとの旅があっても、自分は自分なんですよきっと。 カミカゼだって、妻に電話できない、父との確執(このエピソードが、一番気合入った演技してて清々しいです)などを乗り越え、彼のような、ユニークな人に出会う事で、再出発しようと列車に乗り込んだのでしょう。 

ラストでの、カミカゼが、彼の乗ってるトラックを、見守る眼差しは、彼の今後の人生に送る、エールに見えましたよ私は。

追伸:カミカゼ役の俳優さんて、二枚目俳優なんでしょうか、一応そうなんでしょうね。

(評価:★3)

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