[コメント] ドル(1938/スウェーデン)
イングリッド・バーグマンが珍しく悪女系のキャラを演じているのは興味深い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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三組の夫婦の浮気騒動を描いたコメディ映画。
一応コメディ映画だが、ストーリーを見ている限りではそれほどコメディっぽさは感じられない。確かに仲が悪い夫婦が他の夫婦の妻や夫と浮気しそうになる伏線はいくつかあるが、三組の夫婦のドタバタ喜劇があまり話の中心として描かれてないし、中盤からは融資目的で主人公ユーリアの夫クルトがアメリカ人女性と取引する展開になるが、それも軸となるわけではなく、結局アメリカ人女性とスキー場の医師の恋愛という本来のストーリーラインとは外れたエピソードが話の中心となっていて、非常に映画のテーマが曖昧。
この映画の最大の難点は、せっかく夫婦の浮気騒動のドタバタで面白そうな展開を作っているのに、ほとんど盛り上がることなく、あっさり元のさやに収まってしまっている点。お互い浮気しているのではという疑心暗鬼に陥る夫婦の奔走を特に派手な展開も意外性を感じさせる演出もなし描いていて、オチも奇麗にまとめ過ぎているので、コメディ映画を期待するには物足りない。
役者としてはユーリア役イングリッド・バーグマンが思ったことをずけずけという自由奔放な女性を演じていて、彼女の演技にしては珍しく小悪魔タイプの役柄でなかなか印象深かった。
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