[コメント] 犬猫(2004/日)
関係性
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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純粋に関係の世界だと思った。関係性の中で今を生きている感じがする。たとえば、将来やりたいことや、今没頭していること、あるいは定住先といった(とりあえず今は)、自分−コトモノとの関係ではなく、友人恋人といった、移ろいやすい人との関係がなければ成り立たない中で日々の生活を生きているように見える。アルバイトで生活費を稼いでいるが(それほど生活に逼迫しているように見えない)、日々の生活の中心を占めているのは、友人や恋人といった(限定された)人との関係だけ。さらに言えば生活空間もきわめて限定されている。そんな状況状態(を設定した)から(というか自主映画という制約ゆえに?)こそ、純粋に人と人との関係性だけを切り取って描くことができたのかもしれない。しかし、その「関係性」もそれ1つが運命を決定するようなけして重いものではなく、たいした葛藤もなくさらりと描かれているようにも思える。最後の部分はやや爆発的なものにも見えたけど、それすらも一晩寝たらまた変わってくるようなものにすら見える。大きな事件もなく。
最後二人の仲違いは、お互いの立場をそれぞれが経験することによって解消された?のだろうか。榎本は藤田の犬の散歩を経験し、藤田は榎本と似た経験?(過去の恋人との)することによって。しかし、榎本のほうが一方的に、といった感もする。
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