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[コメント] コーヒー&シガレッツ(2003/米=日=伊)

 子どもの日(5/5)に観にいきました。大人の映画を、ね。
桂木京介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 子どもの日に観ました、この、大人の映画を。

 全編モノクロのオムニバス作品。全11話のすべてがカフェを舞台に展開します。話に関連性はほぼなく、唯一の共通点は、みんなコーヒーをガバガバ飲んでタバコをバカバカふかしているということくらいです。

 ニヤリ、ないしクス、という小さな笑い、あるいは苦笑に満ちた短い物語がつぎつぎあらわれては消えます。チクチクチクっと面白い。観ているそのときよりも、あとから思い出して笑っちゃうような、そんな感じ。オフビートにつぐオフビートであり、力業の笑いはまずないので、子どもさんにはちっと退屈でしょう。25歳以上推奨です。

 映画の宣伝やオフィシャルHPを見ると、「リラックスムービー」なんて書いてます。でもどうでしょう? 脱力感はたしかにありますが、俗にいう癒しとかナチュラルとかそういった感覚はまったくありません。ちょっとした遠慮や つまらないプライドがうみだす軽い緊張感、ワーとか大声だしてふきとばしたくなるような地味な息苦しさ、そういったものにあふれている作品です。しかしそれが心地よかったりするのだから不思議。あるある、こんなとき、と共感したり、お気の毒、と思いながら笑っちゃったり……そうか、これをリラックスと呼べというのですか。

 内容のクスクスやチクチク具合、そして豪華な豪華な本当に豪華な出演者の顔ぶれは、観て確認してもらうとして、僕からひとこといわせていただくとすれば、「まずそー!」。劇中にでてくるコーヒー、ほんとうにまずそうです、みんな苦々しい顔をしてのんでおります(紅茶派の登場人物もおりますが)。  この映画観たらコーヒー飲みたくなるだろうなと思いつつ劇場に入った僕ですが、ぜんぜんほしくなりませんでしたとさ。

(評価:★5)

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