[コメント] 不良番長 暴走バギー団(1970/日)
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ブリーダー商売の時に悪役の飼い犬を登場させ、後にそれを情報盗み聞きの小道具に使うとか、最初に出てきた刑事(由利徹)を騙しの犯人に使うとか、とにかく小道具や伏線がよくできています。全てのエピソードがきちんと繋がりながら、最後の殴り込みに向かってきれいに線を描いてくれるので、観ているこっちも非常にスムーズに物語に入っていける。いや、もちろんそんな大騒ぎするほど大層な伏線とかではないんですが、あるべき物がきちんと描かれているっていうのは大切なことなんだなぁと。そういった本筋がちゃんとできているからこそ、その上での彼らのお遊びを楽しく受け止めることができるわけです。
ラストのバギーにしたってそう。途中でバギーを作っているところをちゃんと見せてくれているから、最後にバギーが出てきても違和感を感じない。まぁ何でバギーを作ってるのかはよく判らなかったんで、言ってもその程度の伏線ではあるんですけどね。まぁいいじゃないですか。バギーアクションは面白かったわけだし、気持ちは汲んであげましょう。
一人だけスナイパーみたいな格好っていう菅原文太の使い方も正しかったし、ドタン場まで生死がわからない山城新伍っていうのも正しかった。そういった意味では、シリーズにおける「安定感」すら見せてくれた一本だと思います。難を言うならテーマ曲だけは「番長シャロック」のままが良かったんですけどね。
あと最後に今作の隠れた見所。挺身会の殴り込み(タニーたちが死ぬところ)直前、アジトでみんなが喋ってる時に上田吉二郎と浦辺粂子が繰り広げる、アドリブ丸出しのグダグダの会話。
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