[コメント] 復讐者に憐れみを(2002/韓国)
復讐を誓った時、既に人間ではなく修羅である。その代償も覚悟しなければならない。3.8点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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市川染五郎と遠クミのカップルは日本のそれよりずっと上手かった。(遠クミは可愛かった。)
ソン=ガンホ演じる一般人の父親が、娘の解剖や事件現場に同席するのは(他国の事とはいえ)絶対おかしい。シン=ハギュンの、事件現場を対岸から描いた上手すぎる絵が、ラジオ局に送られているのも奇妙だ。こうした場面は監督が映画を「物語」として観客に断り書きしている(excuse)様で如何にも潔くなく、その点のみ非常に残念だった。
しかし『オールドボーイ』で遊びすぎた部分が寧ろ真摯で、(凄惨なシーンが過剰なきらいはあるものの)完成度としてはこちらの方がずっと上回っている。
兎も角、一番憎むべきは己れのために他人を平気で踏みにじる臓器売買のヤクザどもであり、彼らが然るべき刑を受けたのは映画的カタルシスが得られたので良かった。如何にもそれらしい萎びた過激派の中年ジジイどもや、正義のために「良い犯罪」ならしても良い、という自己中心的な(元)女学生というのも、上手く(シニカルに、戯画的に)描けていたと思う。
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