[コメント] 思ひ出(1927/米)
紳士たちの脱帽の反復(冒頭及び後半にも繰り返される)が笑わせる。皇太子のラモン・ノヴァロが、ハイデルベルグへ行ってからの、学生たちの宴会、そのモブシーンの力強いこと。
ノーマ・シアラーと庭を走る横移動、そして、斜面に白い花がいっぱい咲いている場面は、なんて美しいのだろう。もう奇蹟的な美しさなのだが、いや実は、その後の場面、終盤にこゝに戻って来たシーンでの、花が散ってしまった後の情景の寂しさを際立たせるのだ。
馬車に乗っているカットのディゾルブ、汽車の車輪へのディゾルブ、ディゾルブによる人物へのポン寄りも多い。終盤の登場人物を突き放した後退移動も含めて、技巧的にも完成域にあるように思う。
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