[コメント] 運命を分けたザイル(2003/英)
もっと突っ込んだ心理劇を見たかったが、自然の脅威と生命讃歌だけでお腹いっぱい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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今までに無いような迫真の再現ドラマの登山映像。加えて本人たちのインタビューによってリアリティが高められ、見ているこっちも臨死体験しているような気分にさせられた。吹雪いてくると絶望的な気分になり、雲が切れて晴れ間が出ると自分が呪縛から解放されたようにホッとした。どうやって撮ってるのか想像するだけで高所恐怖症の自分はキャン○マが縮みあがる。
ただ、「ドキュメンタリー」風とはいっても、そこはドラマ映画。映像のエフェクトや音楽の盛り上げもあって、ちょっと人為的な感じは否めない。
ストーリーは二人のサバイバルに、ザイルを切った方、切られた方の心理的葛藤が絡んでくるのだが、せっかくのドラマなんだからこの登山以前での二人の友情や信頼感を示すエピソードがあっても良かった気もする。臨死体験にしてもややあっさりで、二人が再会すると簡単に許しあってしまうのは拍子抜けだった。だいたい、骨折したままキャンプに戻ったからには糞尿まみれで抱き合うこともできないはず。リアルといいつつ実際はけっこういいとこ取りなのでは?
心理ドラマというより人智を超えた大自然と対峙した生命讃歌的なテイストだったけど、純粋なドキュメンタリーではないのでそのリアルさが微妙な気もする。
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