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[コメント] プレデター(1987/米)

そ、そんな方法でプレデターの目をごまかせるとは・・・。シュワルツェネッガー、あったまイー!
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前回観たのは、確か30年以上前。吉祥寺の映画館のオールナイト、「シュワルツェネッガー特集」で。ほかに『コマンドー』と『ターミネーター』と、あともう1本何だったかなあ。『レッド・ブル』かな。

 冒頭のワンシーンは忘れていた。夜空?と思ったが、宇宙空間ということのようで、宇宙船?が飛んできて、地球に向かって何かを射出する。その「何か」は、地球の大気圏に突入して燃え上がったかのように真っ赤になる。

 このシーン、まったく印象を留めていない。今では、後に『エイリアンVS.プレデター』なんかも観てるので、あ、そういうことなのね(観てない方のために詳細は省くが)と合点が行くが、当時はまったく理解していませんでした。

 重要なシーンがいくつかあった。1つは、「プレデター」が、ビリー(シュワの部下の特殊部隊員の1人)の頭蓋骨をスプレーなんかしてまでツルピカにして、すでにゲットした他の頭蓋骨コレクション?の中に入れて慈しむ?場面。

 もう1つ。プレデターは、対象物体の表面温度を計るサーモメーター?みたいなものを通して周囲を識別している(と思われる)。プレデターの主観視点であるその「サーモ画面」を通じて、シュワの頭の形をためつすがめつするかのようなシーンがあった。「お。この頭蓋骨も戦利品(?)に加えておこうか 」みたいな。

 この結果、プレデターは装着しているモビルスーツ?を脱ぎ捨て、シュワと男同士(?)、1対1で素手の肉弾対決を挑むのだ。しかし、プレデターの屈強なパワーの前に、シュワは這いつくばるようにしてその場から逃げ出すのだった。こういうところが面白いよね。ま、自分が仕掛けた「罠」にプレデターを誘い込むためだったのだけど。

 シュワのセリフにもヒントがある。未知の敵(=プレデター)について、どうやら武器を持った人間か、もしくは男だけを攻撃対象にしていると推察していた。プレデターの圧倒的な攻撃に、アンナ(ゲリラ組織の女性)までが武器を取ろうとした瞬間、「武器を持つな!」と叫ぶシーンもあった。

 この女性ゲリラ(アンナ)も、「暑い夏の年になると、モンスターが現れて、村の男たちをなぶり殺しにする」という古老から聞いた村の伝説を語ったりしていた。

 「プレデター」なる名称はタイトルとして提示されるだけで、映画の話の中では一度も出てこない。また、映像での提示以外に、この怪獣(?)に対する説明は一切ない。潔すぎるぐらい潔い、観客を突き放した映画の態度。こんなところから、少しずつ輪郭が立ち上がってくる。こういうところが映画というコミュニケーションの愉しいところだと僕なんかは思います。

 銃火器のシーンも迫力フル満点でした。シュワがランボーみたいに(!)木の枝や蔓で武器を作るシーンとかもニコッとさせられました。プレデターからの主観視点に切り替わったり、負傷した腕を「治療」したりするシーンなんかもね。雄叫ぶシーンなんざ、さすがに様になっている。

 『エイリアンVS.プレデター』を観てなかったらどう感じたかと思わないではないですが、こうしてあらためて観ると、★5つの水準の近いところにはどうしても届いている作品に見えるとですばいたい。

90/100(25/2/1ビデオ再見&レビュー追記、★1つアップ)

(評価:★5)

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