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[コメント] ロード・トゥ・メンフィス(2003/米)

メンフィスにいたのは、三人のキングだけではなかった。(レビューはラストに言及)
グラント・リー・バッファロー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







テネシー州メンフィス。ミシシッピ川の中流域にあたるこの都市には三人のキングがいた。この町で育った「キング」・オブ・ロックンロール、エルヴィス・プレスリー。この町で暗殺されたマーティン・ルーサー・キング。そして、この町から巣立ち、今も走り続けるブルースの王様、B・B・キング

ジム・ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』の舞台ともなったこの町を実際に今年訪ねた。想像していたよりもずっと小さな町は、立て壊しになったビルが目につき、日本の地方都市のようなシャッター街を思わせるさびれた佇まいであった。(ニューオリンズの賑やかさ、騒々しさと対称的だった。)

かつての勢いを失ったこの町のごとく、優れたプレイヤーでありながら音楽とは無関係の職業に就かざるを得なくなったロスコー・ゴードン。そんな彼がメンフィスに戻り、旧友と再会し、昔のようなセッションを繰り広げる。その後ほどなく永眠した彼の人生そのものがブルースだと思った。(★3.5)

(評価:★3)

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