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[コメント] 歌ふ狸御殿(1942/日)

本作はシンデレラを翻案した狸映画。主人公のお黒・高山広子は義理の姉・草笛美子と継母・豆千代の召使だ。お城の王子様が宮城千賀子で少々声に難はあるがルックスは極めて凛々しい男役。あと、河童の役で益田喜頓がコメディリリーフをつとめる。
ゑぎ

 本作でもピアノ階段やエアー羽子板(羽根を映さない羽子板シーン)がある。全体に陰翳深い撮影・照明が美しく、高山広子と草笛美子に対する露光オーバー気味の照明とソフトフォーカスも特筆すべきだが、戦時中らしい優等生的過ぎる帰結は目をつぶるとしても、戦後の若尾文子市川雷蔵版(1959年版)の艶やかさや映画性と比べると正直見劣りがする。しかし第一作(1939年版)もできることなら見てみたい。

(評価:★3)

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