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[コメント] ザ・インタープリター(2005/米)

主役二人の、特にN・キッドマンの過去から現在における背景が重めな為、素直に娯楽サスペンスという趣ではない。バス乗車前後の畳み掛けるシーンは結構ハラハラしたし、硬派サスペンスとしては一定レベルの面白さは保ってるが、不満点も大いにあるぞ。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 N・キッドマン、確かに美しかったが、それが災いしてか全然元レジスタンスに見えない。ズワイガニ大統領、いやズワーニ大統領に銃を突き付けてる姿なんか「おい、そこの綺麗なお姉さん馬鹿なマネはよしなさい」ぐらいにしか見えない。しかもあの超至近距離からキッドマンにトリガー引かせる事は絶対無いだろうと思うと、S・ペン早く説得してくれよと。その説得も「俺一人を残すのか」と恋人気取り。もうこの一番の見せ場がなってない。つまりは、銃を突き付けるキッドマンに、過去に両親を殺されそして兄までも殺されてしまった(兄は別の対抗勢力にだが)、それも信じていた人物に、ウウウッ・・・今ここでその復讐だ!っていう鬼気迫るものが全然滲み出てこないって事が問題なんだよねー。国連本部が主な舞台で、政治・外交レベルの話を表層的に語っているだけで、本作の肝は愛する人を失った主役二人の個人的な感情をいかにコントロールするか(それは溺れさせるのか助けるのか、その選択によって過去を背負うのか開放されるのか、という主題だと思う)にある。このテーマはいいと思うんだが、それを語るには何度も言うようだが、キッドマンのストレス・苦悩を微塵も感じさせない美しすぎる姿がミスキャストだった。まあ、それ程芯の強い女だったんだと言われればそれまでだが。

最後に一つ。「スクーターはやめてくれよー」ってお前、願うなよ(笑)

(評価:★3)

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