[コメント] ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)
目に見えぬ指輪に凝縮された物への想い。いろんな事をピュアなストーリーから涙ながらに考えさせられる秀作です。ディテールは原作と違う部分があったとしても、原作者の本当にいいたいことを見事に映画化しているとおもいました。
昭和33年高度成長の真っ只中、市井のひとびとが熱中した戦争からの復活と新しい経済への期待。象徴される東京タワー、そしてテレビに冷蔵庫に洗濯機…しかし、みんなまだまだ貧乏で、豊かな心、家族愛、地域の絆など、現在の日本で失われてしまったものは健在だった。
石油エネルギー(電気)によって豊かさを実現することは、すなわち労働力や時間をつぎ込んでお金を稼いでせっせと石油を買うこと。おかげで現代人は物質的には豊かだが、すっかり時間や丁寧な暮らしを失ってしまった。
目に見えぬ指輪に凝縮された物への想い。物なんてなくたっていいんですよね、本当は。最近、指輪を両手のすべての指にはめて、まだまだほしいというような嫌なCMが流れていましたが、まさに対照的ですね。
また、タイを見て思いましたが、この映画の日本と同じようなことが、現在アジア各地でおこっています。しかも現在では経済成長一辺倒で豊かになるのは、アメリカや日本などの多国籍企業と一部の富裕層でしょうね。
いろんな事をピュアなストーリーから涙ながらに考えさせられる秀作です。そういう意味でも、ディテールは原作と違う部分があったとしても、原作者の本当にいいたいことを見事に映画化しているとおもいました。
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