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[コメント] アントニー・ガウディー(1984/日)

別に監督の意図が分からぬわけではないのだが、この程度の自慰行為的な中途半端な作品に仕上げるくらいなら、もう少しばかり説明的なものを加えて、ガウディーその人が見えてくるようなものにしてほしかったというのが本音。
ナム太郎

砂の女』の勅使河原宏が25年もの間その完成に情熱をかたむけた力作であると聞いていたが、実際のところは、そのほとんどがガウディーが設計した建物の映像と音楽のみで語られる、70数分の映像詩であった。

字幕等による説明もほとんどないことから、美術館で絵を鑑賞するかのようにこの映画から何かを感じ取るのが監督が意図したところであると思われるが、残念ながらこの映画にはその「何か」を伝えるほどの力はなかったように思う。よほどガウディーに興味がある人か実際にその建物を見てきた人でないとこの作品は楽しめないなというのが正直な感想だ。

別に監督の意図が分からぬわけではないのだが、この程度の自慰行為的な中途半端な作品に仕上げるくらいなら、もう少しばかり説明的なものを加えて、ガウディーその人が見えてくるようなものにしてほしかったというのが本音。

最後の最後にようやくそれらしくなってきたのだが、結局そうもってくるのなら何故最初からそうしなかったのだろう? と思った。特に中盤あたりは、建物よりもその地域の風習や人々の暮らしぶりのほうが観ていて楽しく思えたほどだ。

(評価:★3)

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