[コメント] イン・ハー・シューズ(2005/米)
肉親でもいがみ合うことはある。しかしこの姉妹はいがみ合っても、なぜか仲が良い。それが言葉ではなくシーンの端々に表れる。2009.11.28
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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馬鹿にしてくる姉に腹を立てたが、男に襲われそうになり恐い目に遭うと姉を頼る妹。妹に生活を滅茶苦茶にされつつ、妹の行き先が不安になる姉。お互いがお互いを必要とするのは、単に相手が恋しいからではないだろう。とりあえず姉の家に居候していたからだとか、これまで一緒に育った仲だからなんとなくとか、父親からどう思われるかを考えてしまうとか、綺麗な感情だけではない。でも、それらを含めてやっぱりお互いがかけがえのない存在なのだろう。「姉だから、妹だから」という言葉には愛憎が深く込められている。友達、という表現では少し足りないんじゃないかな。
私は妹が詩を朗読するシーンが好きだ。妹は散々馬鹿にしてきた姉に、あなたと一心同体だという詩を力強く朗読して見せる。キャメロンのまっすぐな瞳に照れくささはなく、スラスラ詩を読めるようになった自信と、姉の門出に際して一人ではないと勇気付ける思いやりに満ちていてた。姉トニ・コレットも、妹の変化への驚きと喜びにハニカミがみえるいい表情だった。
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