[コメント] ロッキー3(1982/米)
今日たまたま井上尚弥のラスベガスでの世界戦をSNS動画で観た。二人とも互いのラッキーパンチを警戒するが故の間合いの取り方だったりガードの固め方で、慎重極まりない。ロッキーとクラバーみたいに両腕をブンブン振り回す場面はない。むろんそれ故の緊迫感や迫真性があるわけだが、ガチンコの世界戦が凡戦に終わることもままある事実である(井上戦では観たことないが)。
1、2、3作とも、基本的にシンプルなストーリー。1作目は、1作目でもあり、話がどう転ぶか予測のつかないところもあって、ロッキーのさえない日常をコマコマと描く展開が、結果としては観終えたときの映画の魅力を増していたと思う。2作目は、1作目がああいう終わり方だったからこそ生まれた、1作目の追補版みたいな作品だったと思う(本当は最初から2作目的な終わり方にしたかったのではないか)が、もはや展開は分かっているので、エイドリアンと愛の巣を育む前半部分がまどろっこしくてしょうがなかった。
3作目も、エイドリアンの兄、ポーリーとの確執みたいな挿話が序盤は続くのだが、適度に刈り込まれてくどさがなく、スポ根ドラマとしてのバランス感覚は3作の中で一番良かったのではないか。スタローンもすっかり映画の撮り方をマスターしたのだなと思った。
3作に共通するのは、スポ根ドラマとしてのシンプルなストーリー。このシリーズ(この3作)の魅力はこれに尽きるとまでは言わないが、この魅力が根底にあると思う。序破急というのか起承転結というのか知らないが、話の展開軸は2本か3本しかないのに、それで十分(と言うより、それだからこそかもしれない)面白い。
スタローンの作品で言えば、アーム・レスリングを題材にした『オーバー・ザ・トップ』が同じ構成。スタローンとは関係ないが、ロバート・アルドリッチの『カリフォルニア・ドールズ』なんかが本当にそんな感じである(プロフェッショナル・レスリング、それも女子プロレスを描いている。ちなみに米国遠征中の=と思われる=ミミ萩原がチョイ出している。知らねーか)。
スタローンはこうしたドラマ構成をプロレスから学んだのではないだろうか。序盤では、日本でも「イチバーン!」で人気のあったハルク・ホーガンを起用しての異種格闘技戦が組まれる。圧倒的なパワーと規格外のパフォーマンスを発揮して縦横に活躍するホーガン。プロレスへのリスペクトに溢れているのである。(アントニオ猪木・談)←ココ嘘。スマミセン
名曲『アイ・オブ・ザ・タイガー』も本作からなんスね。
80/100(25/5/6記)
(評価:)
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