[コメント] 秘密のかけら(2005/カナダ=英=米)
アリソン・ローマンが魅力的! 全編ミステリアスな雰囲気が漂い、官能的でもある。サスペンスとしてよりも、雰囲気を大事にしたフィルム・ノワールとして楽しめる。(2006.01.22)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ミステリーとしての謎解きの部分や真相の衝撃といった点では、正直お粗末である。あっさりと種明かしをするロブスターにまつわるくだりくらいしかトリックらしい部分は見当たらない。真相にしても、もはや地味な答えであろう。
しかし、ミステリアスな雰囲気をもったフィルム・ノワールになっていて、楽しめる作品だった。すごく魅力的に見えたアリソン・ローマンが複雑な人間関係が絡み合った謎に巻き込まれていく『不思議の国のアリス』のようにも思える。劇中に登場するアリスとのレズシーンは、青く光る月明かりが妖艶な雰囲気を醸し出し、官能的かつミステリアスで美しいシーンだった。モーリーンやアリスなど、ファム・ファタール的な女性が鍵を握り、ノワールのテイストがたっぷりだった。
ケヴィン・ベーコンとコリン・ファースはともに現在と過去で同じキャラクターを違ったイメージで演じていて、さすがに達者だ。アリソン・ローマンはじめ女性の方に重きがあるが、男ふたりが脇をしっかり固めていた。
舞台設定が1970年代ということもあり、現代的ではない味を持つフィルム・ノワールの佳作だと思う。
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