[コメント] PROMISE 無極(2005/香港=中国=韓国=日)
役者は見事にやり切ってるのだから、何処がイカンのか。ズバリ一番悪いのは脚本である。本来傾城<セシリア=チャン>が中心になって光明<真田>と昆崙<ドンゴン>、アジアの2大俳優が運命に翻弄されなければいけないのに(+無歓<ツェー>)、彼女の心理描写が後手に回り尚かつ不充分。物語が上手く回れば、運命に抗おうとする3人(+1人+1人)の扇情的な物語に加えて、傾城の心中が見えないゾクゾクするようなセスペンス的要素も与えられた筈である(→この点は圧倒的に『LOVERS』の勝ち)。
CGの使い方は残念。敢えてブチかました「中国版超怒級東光特等少年院」はたまた「中国版超弩級サン=フェルミン祭」の噴飯映像は、チョット滑ってます…。この映画はシリアスものだからね…『バロン』を思い出した方も多かろう(!?)。オドロオドロ風景のCG化なら『クムジャさん』程度がいい。逆説的には映像に抵抗のないお子ちゃま観客の方が、大人世界のオドロオドロしさを感じ取れるかも知れないが。
兎に角、真田広之にうってつけの役で、彼がそれを期待以上にやり遂げたという事は、ぼくとしては充分過ぎる感動ではある。ライバルがあの『ロストメモリーズ』のドンくんというのも映画ファンにはニンマリせずにはいられないお茶目なチョイスだ。ニコラスは『香港国際警察』より良かったけど、ホントはレスリー=チャンで観たかったね…。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。