[コメント] 鉄路の男(1956/ポーランド)
ポーランド発、鉄馬を駆るドン・キホーテの物語。
ネオレアリズモからの影響が如実な作品だが、してみるとこれが先駆となった”ポーランド派”の実体とは何だろう。松竹ヌーベルバーグが如き局所的な荒波か?
またクロサワ『羅生門』との類似性が言及されているが、この映画は推測とは云え答を明確に提示しており、その点で前者とは似て非なるものである。この映画にはそのような普遍性も、革新性も見出せない。脆弱な作品ではないのだが。
「派」だ、なんだ、と居切らず肩の力を抜いて、松本清張の小説や下山事件などを描いた実録ミステリのように、どこか気楽に観られるべき、いや描かれるべき作品であったのではないか。
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