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[コメント] サウンド・オブ・サンダー(2005/米=独)

古典的幻想SFの名手ブラッドベリの、根本的でスケールの大きな話の割りには、小さい舞台世界で物事が動いていくという特徴を引きずっていて、それゆえ突っ込みどころは満載という映画。ただの冒険アクションもの、しかもごく軽いノリのそれ、と割り切って見るのがよいのだろう。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







何しろ、過去を変えた原因を解決すれば、現在の困難は何もかも解決、死んだ人間でも生き返るのだからと、開き直って、主人公以外は簡単に死んでいくからなあ。

そういう点では、「進化の波」とやらもゲームのステージアップくらいに相当するもので、あまり深い意味はないともいえる。気軽に見るにはぴったりのB級SFだが、意味のないセクシーシーンを出さなかったことは、それなりのプライドの現われと言えるかもしれない。

映画としてはスピルバーグの『宇宙戦争』に影響を受けているような気がした。「進化の波」というパニックに翻弄され、自己保身その他の人間の醜さ全開、が流行りですか。

また、未来社会のシーンでは、背景と人物に妙に違和感があって、一昔前の、描かれた絵をバックにした撮影手法を連想させて、古典的SF映画の風味が効きすぎている観がしないでもない。

(評価:★3)

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