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[コメント] 私の夜はあなたの昼より美しい(1989/仏)

この頃のソフィーは『ラ・ブーム』の幻影から逃れる為にもがき苦しんでいた時だったんだよね〜。だからヌードになっても全然魅力的でないし逆にマスコミに叩かれたんだよね〜。しかし、だからこそ適役である。100%ではないにせよ少なくともこの難しい役をソフィーは演じきっている。
TO−Y

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







今風だと安達祐実が「同情するなら金をくれ!」の頃の子役のイメージから脱却したいがために水着の写真集を乱発するみたいな(笑) 

あれほど「ラ・ブーム」の時のソフィー・マルソーはチャーミングで美人だったのにそのソフィーがヌードになってもこっちは全然起たないぐらい魅力的ではないんだけど時間を経て今見るとこの物語のブランシュ役に適役なんだよね〜めちゃくちゃ難しいんだよあの役。

既婚者だけれどリュカを愛している。そして自分は他人の未来や心を見通すことができるという特殊な能力を持っている。またその能力を買われてショービジネスの世界にいる。やがてリュカの未来も見通し自分達がうまくいかないことを悟りそれを告げる。しかしリュカはそれを受け入れることができない。未来を見通せてもブランシュの能力は未来を変えられない。他人から見れば絶望だと見て取れるエンディングも実は当人達はハッピーなんだ。ラストは太宰治です(笑)

難しい役だねぇ。その役を見事とまではいかないけれどその難しい役をソフィーは演じきっている。 

リュカの役も難しい。と言っても俺のイメージする芸術肌の気難しいフランス人はあんな感じなんだけど。見ている人はリュカのセリフの9割は戯言だと思って聞き流した方がいい(笑)まともにセリフの意味を追おうとするとわけわからなくなるから。

考えさせられたセリフは「知性は冷酷。人々を対立させる。唯一の正義は子供たちの裁き」真理ですなぁ〜何も考えられないバカだとどれだけ楽だか・・・

何故だか大友克洋の世界観に似たものを感じた。

(評価:★4)

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