[コメント] インサイド・マン(2006/米)
「洒落たエンターテイメント」と「スパイク・リー風味」の、ビミョーなミクスチャー。大いに楽しめましたが。
制作のブライアン・グレイザーは、前作の『フライト・プラン』ではジョディー1人に頼ってツマラン映画を作っていたが、それで反省したわけでもないだろうけど、今回は、切れ味のあるスパイク・リーの演出以下、名うての名優たちを、そのイメージからはちょっと外した役どころ(だって、あのトラップ大佐が!)で贅沢に使ったキャスティングで、万全の出来。
ただ、スパイク・リー一流の人物描写の深みやメッセージ性が、クライム・サスペンスという枠組みの中ではどうしても中途半端、とも取れるし、逆にエンターテイメントとしてのスッキリさわやか感という点では、ちょっと邪魔をしているところもあるのかもしれない。そうした「ミスマッチ」な要素が、作品に奥行きを与え、味わい深さを生んでいる、と思えるかどうかが評価の分かれ目かも。
でも、こういう、ちょい悪で軽妙洒脱な味のジョディ・フォスターは、もっと観たいなあ。
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