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[コメント] 夜よ、こんにちは(2003/伊)

イタリア映画の真髄を見る思い。ベロッキオの演出が冴え渡る。世界を震撼させた首相誘拐からテロへと移る「赤い旅人」の視点から見た人間の自由とは、、。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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テーマが重いと思っていて敬遠していたのだが、本作は女性から見た輻輳した人間の思い、夢にまでつながるイマジネーション、かなり思い切った映像処理で広がりのある映像化に成功している。

緊密なショットが続くわりに、僕たちの気持ちを画面から離させないのは、政治的なテーマというよりは人間の自由まで入り込んでいるからだろう。

主人公の脳裏に浮かんでは消える夢想はこの作品の自由度を表している。

イタリア映画には昔から政治ノワールものといったジャンルがあるが、この作品はフランチェスコ・ロージーのその域に達しているといえる程、どんぴしゃ。秀作。

(評価:★5)

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