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[コメント] 16ブロック(2006/米=独)

低予算でもドナー監督はきっちり仕事してますね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 犯人護送のトラブルを描いた作品で、かつてのイーストウッド監督による『ガントレット』(1977)とよく似た形式の作品。主人公の立場とかもそっくり。違いとしては、アクションではなく、交渉が最大の見所にしたところだろう。警察というのは結構後ろ暗い所もあるので、その辺を交渉のテーマに持っていくあたり、低予算の強みを逆に上手く活用出来てただろう。物語自体もテンポ良くまとめられ、ニューヨークの街を上手く使って最後まで緊張感が持続するあたりは、やっぱりドナー監督の上手さ。アクション部分も小粒ながらきっちりとまとまってる。

 丁度ウィリスも疲れた刑事の役が妙にはまる年齢になっているようで、最初全然やる気のなかったのが、自分自身の身を守るために、やがて義憤に駆られて行動するに至るまでの助走が意外に好感度高し。このあたり丁度『ダイ・ハード』シリーズの延長としても見られるんじゃないか?悪徳警官役で登場したモースも貫禄の演技。やっぱ名脇役って感じだ。まあ、デフの軽薄なしゃべり方がちょっと気になったことくらいか?

 全般的に小粒な印象で、さほど特記する部分は無いにせよ、少なくとも2時間きっちり楽しめる作品に仕上がっているので、アクション好きな人には充分お勧め出来るレベル。

(評価:★3)

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