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[コメント] 素晴らしき哉、人生!(1946/米)

時代の悲哀と申しましょうか、興行的には全然ヒットしなかった映画だったそうですね。
chokobo

ジェームス・スチュワートのアメリカ映画と言える傑作。しかしキャプラの心優しい感情が深くこもった映画。

時代を離れて考えれば、それは『普通の人々』であったり、『ベルリン・天使の歌』であったり、あるいは『ゴッド・ファーザー』であったりするわけですが、本人が自覚しているかどうかは別として、私的には特にヴィム・ヴェンダースを連想させるんですね。

でもそれは別に問題ではなくて、この映画の登場人物とベイリーのキャラがずんずん進んでゆくところから目が離せない。

キャプラはイタリア移民である。そして家族をこよなく愛する者。ししてその明るさ、これはキャプラの体からあふれるエネルギーでありそれが映画そのものになっている。これが素晴らしいこと。前年アカデミー賞にノミネートされて「絶対自分が受賞する!」と確信して落選。アカデミー賞の歴史に残る大恥をかいたキャプラが逆襲した作品でもある。この落胆をも自分のエネルギーに変えてしまうこのセンス。

(評価:★5)

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