コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ボビー(2006/米)

希望と絶望が交錯した年、1968年。まだ生まれていない僕でさえ、この映画を観ると当時のアメリカや世界が持っていた民主化・公民化運動の熱量を感じ、ひとつの時代の(キング牧師の暗殺とRFKの暗殺による)終焉を迎えたことが実感できる。団塊の世代ならばもっと感銘を受けるだろう。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







兄・JFKの大統領就任から司法長官として政権の一翼を担い、数々の難問に対して辣腕を振るってきたRFKはリベラルな理想主義を貫いてきた。兄の死後、64年に司法長官職を辞任し、ニューヨーク州・上院議員選に出馬、当選を果たす。

上院議員時代も一貫して、貧困や人種差別の問題に心血を注ぐと共に、ベトナム戦争の拡大に反対の立場をとっていたRFK。こうした姿勢が貧困層や黒人・移民、マイノリティや若者たちの支持を集め68年3月16日、ついに大統領選への出馬を表明することになる。

ベトナムからの即時撤退を訴え、差別の撤廃と人種間の融和を説くRFKは人種や階層を越えた支持と期待を集めるが、司法長官時代以来の敵も多く6月5日カリフォルニア州の予備選に勝利したその夜(この映画のまさにその日)、アンバサダーホテルにおいてパレスチナ人の若者・サーハンに狙撃され、翌6日、42歳でその生涯を閉じる。

兄、JFKと同様RFKの暗殺についても疑惑は多い。

なお、『マイケル・ムーア in アホでまぬけなアメリカ大統領選』を観ると、まだまだリベラルの火は消えていないことを実感するが、同時に火は消されようとしていることも痛感させられる。

アメリカはRFKの暗殺以降、ずっと腐敗し続けている。。。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)わっこ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。