[コメント] ルワンダの涙(2005/英=独)
ほぼ史実に即した作品、映画であって映画ではない
しかし、自分としては最高レベルの「傑作」。
鑑賞者は、登場人物である二人の西洋人を通して 1994年4月に惹き起された「ルワンダ虐殺」( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80%E8%99%90%E6%AE%BA )を追体験する。
とても作品のすべてを語ることはできないが、一つ触れるとすれば…数時間前まで親しく言葉を交わしていた「隣人」が、眼をギラギラさせて血まみれのマチェーテ(※)を引っ下げニタニタ笑いを浮かべているシーン…あれには戦慄を覚えた。鑑賞前に関連書籍を数冊読んでいて「何が起こったか」は知識としては理解していたが、真実に裏打ちされた映像の力をひしと感じた。
※:現地で市井の人々が使う「ナタ」。これで数多の虐殺がおこなわれた…市井の人々の手によって。
終盤、国連軍(PKO部隊)に見捨てられた住民たちを前に、登場人物の二人はそれぞれ鑑賞者にとっての「等身大の善き人」と「理想とする善き人」を演ずることになる。
「なぜ国連軍は介入せん?」
「我々の任務は平和の "施行" ではなく、平和の "監視" だ」
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