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[コメント] オール・ザ・キングスメン(2006/独=米)

ショーン・ペンの熱演がやや空回りした感じ。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







前半の知事選をめぐる謀略めいたどろどろしたシーンと、それへの率直な怒りを表明したシーンはそれなりに迫力があったのだが、後半になると、なんだかジュード・ロウをめぐる痴話ゲンカみたいな展開で大幅にスケールダウンしてしまい、ちょっとがっかり。

その上その展開もありきたりで物足りない。本来は理想主義的なショーン・ペンが権力の座についた後半から俗物まみれになっていく、というのがテーマなんだろうけど、あまりのスケールの落差に前半と後半が別の映画のように感じられて、なんとももったいないというか、お粗末な映画になってしまっていた。

 ただ逆光のシルエットを上手につかい、陰影をいかした画づくりはいかにもそれらしい雰囲気を醸し出しており、かろうじて映画としての最低限の水準は保ったと言えるのではないか。

(評価:★3)

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